漢字は象形文字
漢字には意味があるので、漢字を使えば、漢字が意味する現象を作り出すことになります。
漢字一文字に気があります。
漢字一文字が気を発しています。
未=先が見えない
未と云う字は、音読みではミ(呉音)・ビ(漢音)ですが、訓読みでは、十二支の未で「ヒツジ」、もしくは「未(マ)ダ」「未(イマ)ダ~セズ」と用いられます。つまり、完了していない事や、状態が変化していない等、「まだ~しない」と云う否定の意味を示す字です。
つまり、未の字は木に枝が増えて向こう側が見通せないと云う意味の漢字です。未の字には、真っ暗闇、お先真っ暗、の意味が生じます。
このような理由から、名前の一番上にも二番目や三番目にも、未の字は苗字以外の人名に使うことは好ましくありません。未の字を用いる名前は、いつまでも物事が完了せず、先の見えない不安に悩まされる人生が予測されます。
優=心配事が多い
優と云う字は、音読みではウ(呉音)・ユウ(漢音)ですが、訓読みでは、「優(ヤサ)シイ」「優(スグ)レル」「優(ユタ)カ」「優(ユウ)ニ」等と用いられます。漢字源によれば、優の字は「人」と「憂」の組み合わせた字であると書かれています。
優の旁である憂と云う字は、訓読みで「憂(ウレ)イ」「憂(ウレ)エル」と読みますが、漢字源によれば、心配して塞ぎ込む、物思いに沈む、とあります。字の成り立ちとしては、「頁(頭)+心+夊(足を引きずる)」というもので、頭と心が悩ましく、足が滞る様子で、か細く沈みがちである意味です。このような字の成り立ちを見てみると、「優しい人になって欲しい」という願いで、優の字は人名に使われると思いますが、優しさとは心配性と紙一重で、名付けた人の願いの通りになりにくいことが解ります。
優の字を用いる名前は、人名として使えないわけではありませんが、優の字を用いた凶名の場合には、人間関係の中で不安と心配の多い人生、心配して悩んでいるばかりで先に進むことの出来ない人生、他人の事ばかりを心配する人生が予測されます。
葵=戦いの人生
葵と云う字は、音読みではギ(呉音)・キ(漢音)ですが、訓読みでは、「アオイ」と読みます。葵とは草の名前です。種子は薬用とされ、若葉は食用になる一年草です。葵傾(キケイ)という言葉がありますが、葵の葉や葵の花の様に太陽の方向にむかって傾くと云う意味です。太陽とは日光です。日光を仰ぎ見ると意味です。葵傾の意味から、葵の御紋の「徳川を仰ぎ見ろ」と云う真意が伺い知れます。
この葵の字の草冠を取ると「癸」と云う字になります。これは十干の「癸(ミズノト)」です。癸の字は四方に刃の付いた回転させて殺傷する武器の形です。ここから、葵の字は「四方に開く・開いて回る」という意味が生じます。
別の見方をすると、癸の字は屋根の付いた武器庫に槍を立て掛ける形でもあります。常に臨戦態勢でいつでも戦える状態の意味があります。
葵の字を用いる名前は現代の流行りの名前の1つですが苗字以外の人名には使いたくありません。葵の字を用いた名前は、自分を仰ぎ見て欲しい気持ちが強くなり、自分より強いものに迎合し、争いの多い人生であることが予測されます。
漢字の選択はケースバイケース
しかし、漢字が持つ意味から、どんなに名前を整えたとしても、「未」と云う字のような、全ての良さを潰してしまう漢字もあります。
姓名鑑定・姓名判断を知るには、画数よりも先ず、漢字の意味を知ることが大切な事です。