自分の名字は好き?嫌い?
自分の名字は好きですか?それとも嫌いですか?
「名字」は「苗字」と書いたり「姓」と云ったりしますが、「姓」という字をみると「女偏」が付きますので、日本という国が、そもそもは母系社会だったことが解ります。
人のルーツは「名字」で辿ることが出来ます。「私はどこから来たのか?」「私は何者なのか?」という事を「名字」が示しています。
つまり、名字は自分のルーツを意味します。
自分の名字が嫌いな人は、自分のルーツが不明確です。つまり、人生の基盤が弱い人です。多くの場合、先祖や親に対する反発心や恨み、もしくは無関心という状態にあるだろうと推測します。これは自分に対する呪いのようなものです。自分の名字が嫌いな人は、自分という存在にすら確信が持てないのだから、生きて行く事が不安です。
例えば、国を失う等によってルーツを見失うと、人間は我欲が強くなり、自分の事しか考えず、自分に都合の良い事しか採用しなくなります。近年では政治的な理由から、日本人が日本の正しい歴史を教えられずに、日本を蔑視した歴史を子供の頃から教え込まれていますので、先祖から切り離され、個人主義が増えて、親子関係に恨みの感情が生じやすくなり、マネーを信奉する社会になりつつあります。自分の名字が嫌いな人は、そのような人生になりやすいです。
姓名鑑定において、名字は大事な要素で「天格」と呼び、先祖から引き継いだものや、自分が背負っているものとして鑑定します。凡人の場合は、普段はそれほど表立った大きな影響はありませんが、大きな企業の経営者や、政治家や、社会的に影響力を持つ立場となる人の場合は、「天格」である名字の影響を強く受けます。責任のある立場に立つ人、企業でいえば部長職以上の人にとって、自分の名字は自分の決断や成果に大きく影響します。
そして、凡人であっても、ここぞ!という人生上の重要な場面や、大きな決断の時には、「天格」である名字の影響を強く受けることになります。大きな決断をしなければならない時、ご先祖様だけでなく、常日頃、使っている名字が力を発揮していることがあるんです。
苗字と名前の構造を易で解説
姓名鑑定で一番重要視するのが「読み下し」です。名前を漢文的に読んだ時に、どんな意味として読めるのか?というのが「読み下し」です。
この「読み下し」の意味を方向付けるのが、名字の役割です。
姓名鑑定は陰陽五行を基本としますが、易も陰陽五行を基本としています。基本の考え方は、姓名鑑定も易も同じであると考えて良いでしょう。
易は八卦という8つの卦を上下に組み合わせた64の大成卦で構成されます。上と下に組み合わせているというのがポイントです。易の大成卦は上と下に組んで作られ、姓名も上と下に組んで作られています。
易の大成卦は上にある卦を上卦と云い、下にある卦を下卦と云います。上卦は形而上、下卦を形而下と考えます。もっと具体的に言うと、上卦は、見えないモノ、精神、思考、心とすると、下卦は、見えるモノ、肉体、実行、現実、です。
姓名を易の大成卦に置き換えると、「姓」が見えないモノ、精神、思考、心とすると、「名」は、見えるモノ、肉体、実行、現実、です。どんな考えを持ち⇒どんな現実を作るのか?何を背負い⇒どのように実行をするのか?ということが、姓と名の組み合わせから解ります。
女性の場合は結婚によって「天格」である名字が変わります。名字が変わることで最も影響を受けるのは精神であり考え方です。嫁いだ家のやり方に合わせるという意味で「家に染まる」という言い方をしますが、名字が変わる事で、次第にその名字の持つ特有の考え方に自分が変化しますから、合わせようと無理に頑張らなくても、結果的にその名字の家のやり方になってしまいます。
私自身は、自分の姓が結婚で変更される時に、「背負う物が変わり考え方が変わるなら、その姓に合う行動の仕方になるように、名前を変えた方が良いだろうナ」と思うので、新しい姓に合わせて通称名を変更しました。
仕事上の名前は今迄の旧姓の名前にして、個人の生活は結婚後の名字で…という方法でも構わなかったのですが、結婚した事によって、今迄の自分のやり方を無理に貫いて変な苦労をするよりも、その環境にとって最善を選ぶ方が得策に思えたというのが理由です。
何を背負ってどう生きるのか?
名字は「天格」で先祖から引き継いだものであり、精神と思考を意味します。名前は「地格」で引き継いだものを背負う能力であり、実行と行動を意味します。何を背負うのか?によって、実行の仕方も違いが出ます。
例えば「山田」という名字なら、資産と成果を意味します。資産と成果を背負い、それを後世に引き継ぐ名前なのか?自分の代で食いつぶすのか?それは名字を背負う名前によって左右されます。
例えば「渡辺」という名字なら、向こう岸に渡るという意味がありますので、非常に冒険的な意味を持つ名字です。冒険という課題を持つ名字を背負い、何を成し遂げるのか?という観点から名前を選びたいですね。
ご自身の名字は、どんな意味を持っているのか?お墓参りの時などには、思いを巡らせてみたいものです。そして更に、自分の名前には、名字に含まれる意味を受け止める能力があるのかどうか?という事も、一緒に考えてみてください。